恩師大西鐵之祐先生に手紙を書く 留学先での迷いを打ち明ける

向春の候 先生、奥様 お変わりございませんでしょうか。英国も近頃、漸く春の訪れを感じさせるようになってまいりました。

さて、オックスフォードでの第二学期をむかえたものの現在履修中のコースにあまり興味をもてないでいる為、他の修士課程へのコース変更へ悶々としておったのですが、そちらの方が思うにまかせぬこともあってグラウンドでストレス解消と決め込んでいたのですが、実にラッキーなことにブルーのチームに加わることができました。ポジションはウィングなのですが、ここ二試合なんとかポジションをキープして面目を保っています(いつまで続くかわかりませんが)。そこで右の次第、早速先生に報告せねばならないと思い立ちペンをとっております。他方、ヴィンセントクラブというオックスフォードのブルーの連中が主体となったクラブへの入会手続きも進行中で、今さらながらラグビーに感謝の念を深めている次第です。来たる三月十二日からはアイルランドへの遠征があり(ダブリン大学他二試合を予定)、さらにイースターにはイタリアへの遠征(イタリアB他二試合予定)もあります。

後者は未だ遠征メンバーが発表されていませんので、参加できるか否か微妙ですが、このままポジションをキープできれば、せめて通訳としてでも日本へ連れていってくれるのではと甘い期待を抱いております。

先日 バッキンガムシャーのクラブチーム(Nuneaton)及びラグビーのThe Rugby Football Clubと試合を行なった際のパンフレット等同封いたします。幸運なことに二試合続けてトライをあげることができ、今のところどうにかこうにかやっておりますが、逆に言えばオックスフォードの今のラグビーのレベルはそれほど高くないなというのが実感です(体格的にはバックスの平均身長、体重がほぼ私の体格と同じですから、フォワードは言うに及ばず大型チームであることには相違ありません)。

私事ばかり書きつらねてしまいましたが、まずは右近況報告まで。

敬具

三月六日

奥 克彦

大西鉄之祐先生
御奥様